「車中泊をしながら旅をする」、この表現は間違っていた。
実際に旅をして、「車で生活しながら旅をする」だと気付いた。
朝、車で目覚め、車でご飯を作って食べ、周囲を散歩して、車で目的地へ移動。
写真や動画撮影を終えると、車で編集作業に入る。
眠れる場所に移動し、車で配信を行い、動画を投稿する。
車で晩ご飯を食べ、車で動画を観ながら眠りにつく。
移動中はシガーソケットから、ポータブルバッテリーを中心に電気機器を充電する。
多くの方の認識として、自動車とは「移動」するためものではないだろうか。車の広さ、速さ、静かさ等はいかに快適に「移動」できるか、という付加価値にすぎない。
車で生活するとなると、当然ながらこの認識が変わってくる。車とは「移動」するものではなく、移動もできる「空間」となる。
自宅の部屋とは異なり、車の中ではこの空間がかなり制限される。僕はコンパクトカーで旅をしているため、とにかく狭い。ご飯を作るために、パソコン作業をするために、眠るために、毎回片付けをしながら、その空間を確保する。
最近では、最小限の持ち物で生活をする「ミニマリスト」という単語を目にすることが多くなった。断捨離で無駄なものを減らそうというのもそうかもしれない。
車で生活しながら旅をする、というのは究極のミニマリストではないだろうか。自分にとって本当に必要なモノが見えてくる。モノだけじゃなく、自分にとって必要な仕事、作業も見えてくるようになり、「ヒト・モノ・コト」全てにおいて無駄が見えてくる。
そして無駄がなくなってくると、ひとつの作業へ集中できる時間が増える。この旅において、僕がもっとも重要視するもの、それは「VTuber活動」。
楽しむために旅をしているのではなく、VTuber活動の幅を広げることが行動原理となっている。
車で生活をするということは、思っていたよりも大変なことだった。
でも、それ以上に、得るものは多い。
まだ旅の途中。僕はこれから、何を見つけるのだろうか。